2025 Acura ADX: 予想を超える魅力のコンパクトラグジュアリーSUV

2025 3/14

2025年3月14日

2025 Acura ADX: 予想を超える魅力のコンパクトラグジュアリーSUV

はじめに

2025年の新型アキュラ ADX は、ホンダ HR-V をベースにしたコンパクトラグジュアリーSUVとして登場しました。そのため、一見すると単なる HR-V の高級版に過ぎないように思えます。しかし、実際にはアキュラが徹底的に手を加え、デザインや性能、快適性の面で大きな進化を遂げた一台となっています。本記事では、2025 Acura ADX の魅力と欠点を徹底解剖し、その実力が競合とどのように戦えるのかを詳しく解説します。

洗練されたデザインと高級感

ADX のエクステリアデザインは、ホンダ HR-V から大幅に変更されています。アキュラらしい精悍なフロントフェイスや、流れるようなボディラインは「若々しく」「スポーティ」と評されており、上級モデルである RDX、MDX、ZDX との一貫したデザイン哲学が感じられます。特に、精密にデザインされたグリルやシャープなLEDヘッドライトは、ラグジュアリーSUVに相応しい風格を備えています。

エンジンとパフォーマンス

エンジンは、ホンダ HR-V の 2.0L 自然吸気エンジンではなく、1.5L ターボチャージャー付き直列4気筒エンジンを搭載。最高出力 190 馬力、最大トルク 179 lb-ft を発揮し、CVT（無段変速機）と組み合わされています。標準で FWD（前輪駆動）、オプションで AWD（全輪駆動）を選択可能ですが、他のアキュラ SUV で採用されている Super Handling All-Wheel Drive（SH-AWD）ではなく、よりシンプルな AWD システムとなっています。

燃費に関しては、EPA の正式な数値は未発表ですが、アキュラの予測によると FWD モデルで 11.0/13.2/11.9 km/L（市街地/高速/総合）、AWD モデルで 10.6/12.8/11.5 km/L と、セグメント内でも高い効率性を誇ります。

乗り心地とハンドリング

アキュラは HR-V のシャーシをベースにしながらも、ステアリングとサスペンションのチューニングを見直し、よりしなやかで安定感のある乗り心地を実現しています。ボディロールはやや感じられるものの、舗装が荒れた道路や高速走行時の安定感は素晴らしく、長距離ドライブでも快適な乗り心地を提供します。

快適なインテリアと先進的なテクノロジー

インテリアは HR-V に似ていますが、より高級感のある仕上がりとなっています。特に、上位グレードの A-Spec Advance パッケージでは、バング＆オルフセン製の 15 スピーカーオーディオシステムが搭載され、クリアな高音と豊かな低音が楽しめる点が魅力です。さらに、ユーザーが好みに応じてサウンドプロファイルを調整できる「Beosonic Tone」チューナーを採用し、直感的な操作が可能になっています。

また、センターコンソールのデザインが刷新され、収納スペースも拡充。リアシートも広々としており、大人でも快適に過ごせるスペースが確保されています。ただし、パノラマルーフ搭載モデルでは、背の高い乗員にとってはややヘッドルームが狭く感じられる可能性があります。

欠点：騒音の問題

ADX の最大の弱点の一つは、車内の騒音レベルです。アクティブおよびパッシブノイズキャンセレーション技術を投入したものの、タイヤノイズや A ピラー周辺からの風切り音、エンジンノイズが依然として目立ちます。特にスポーツモードを使用すると、エンジン音がスピーカーから増幅される仕様のため、静粛性にこだわるドライバーには不満が残るかもしれません。

価格とコストパフォーマンス

価格は 36,350 ドルから 43,350 ドルと、競合の BMW X1、メルセデス GLA クラス、アウディ Q3 などに比べてリーズナブルな設定になっています。特に、43,000 ドルクラスのモデルでは、他のラグジュアリーSUVよりも標準装備が充実しており、コストパフォーマンスの高さが光ります。