1954年製オールアードJ2Xが「Bring a Trailer」に登場
1950年代のシェルビー・コブラと比較されるほどのパフォーマンスを誇った1954年製オールアードJ2Xが、「Bring a Trailer」でオークションにかけられています。
オールアードの背景と歴史
ロンドン出身のシドニー・オールアードによって設立されたオールアード社は、わずか10年の短い期間であっても、競技用マシンの製造において大きな足跡を残しました。彼は、軽量なイギリス製シャシーにアメリカ製の強力なV8エンジンを搭載するという、後のキャロル・シェルビーのコブラに先んじたコンセプトを実現しました。
1954年製オールアードJ2Xの特徴
この1954年製オールアードJ2Xは、シドニー・オールアードの名前を冠する最後のモデルの一つです。J2Xは、元々のJ2レーサーの改良版であり、エンジンが前方にシフトされ、サスペンションも再設計されています。このモデルは、カナダで新車として販売され、当時のカナダのモータースポーツ雑誌「Track & Traffic」の表紙を飾りました。
パフォーマンスとデザイン
この車のボンネットの下には、333立方インチのキャデラック製V8エンジンが搭載されており、4バレルのホーリーキャブレターを通して息を吹き込んでいます。車両重量が約2100ポンド(約950キログラム)と軽量であったため、当時の標準から見ても非常に速く、現代でもその速さは健在です。トランスミッションは4速マニュアルです。
このオールアードJ2Xは、元々ベージュ色でしたが、現在は鮮やかなブルーのボディと赤いレザーの内装を備えています。キャデラック製エンジンを搭載しているため、メンテナンスも容易であり、1950年代のル・マンの雰囲気を現代の道路に再現することができます。
オークションの詳細
この貴重な1954年製オールアードJ2Xは、「Bring a Trailer」でオークションにかけられており、オークションは8月3日に終了します。ヴィンテージスポーツカーに興味がある方や、歴史的なレーシングカーを手に入れたい方にとって、見逃せない機会です。
オールアードは1957年に惜しくも事業を終了しましたが、このJ2Xはその輝かしい歴史の一部を感じることができる貴重な一台です。この機会に、1950年代のレースの興奮を体感してみてはいかがでしょうか
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