日本の希望、角田裕毅が挑む“レッドブルF1”という荒波
2025年、中国グランプリの興奮が冷めやらぬ中、F1界に衝撃が走った。レッドブル・レーシングがわずか2戦でリアム・ローソンを見限り、角田裕毅をセカンドシートに昇格させたというニュースだ。正式発表までわずか数日という急転直下の展開に、世界中のF1ファンが騒然となったが、最も心を揺さぶられたのは、我々“日本のF1ファン”だったに違いない。
角田裕毅、レッドブル本陣へ。夢の続きを掴むとき
F1という舞台は、才能だけでは勝ち抜けない。政治、スポンサー、チーム力、そして運。すべてを味方につけて初めて、勝者となる。その中で、スクーデリア・アルファタウリ(現レーシングブルズ)でじわじわと評価を高めてきた角田裕毅が、ついにレッドブル本陣RB21のコクピットに乗るチャンスを手にしたのだ。
この席は、ただの“速いクルマ”ではない。絶対王者マックス・フェルスタッペンの横に座るということ。それは、時に味方が敵になる場所であり、何より“勝てないことが許されない”場所でもある。
“壊された才能”の系譜に名を連ねるのか?
レッドブルのセカンドシートは、これまで多くの才能を飲み込んできた。ガスリー、アルボン、ペレス、そして今回のローソン。速さはあっても、フェルスタッペンに比肩することができなければ“失格”の烙印を押される。それがレッドブルというチームの恐ろしさだ。
ペレスは、“メキシコの防衛大臣”としてフェルスタッペンを支えたが、2024年の不調でチームはあっさり彼を切った。そして、ローソン。わずか2戦で「使えない」と判断され、戦場を去ることになったのだ。
このような土壌に、角田が送り込まれた。果たして彼は、“次の犠牲者”となるのか。それとも、レッドブルの構造を変えるほどの活躍を見せるのか。
ホンダと共に背負う“30億円のプレッシャー”
角田の昇格には、日本の大スポンサー・ホンダの存在が欠かせない。噂では年間30億円以上の支援が行われているとされ、それが今回の昇格劇にも大きな影響を及ぼした。
2026年からの新レギュレーション、ホンダのF1復帰を視野に入れた“布石”としても、この角田の起用は意味を持つ。だが、それはすなわち“結果が出なければ即終了”という冷酷な現実でもある。
日本人としての誇り、そして世界への挑戦
我々日本のF1ファンにとって、角田裕毅は希望そのものだ。佐藤琢磨、中嶋悟、中嶋一貴、可夢偉…多くの日本人ドライバーがF1に挑んできたが、トップチームでの本格的な挑戦は非常に稀だ。
角田がRB21に乗り、フェルスタッペンの隣で走る。その事実だけで、どれだけ多くの人の心が震えただろうか。だがその舞台は“夢”であると同時に、“地獄”でもある。
必要なのは、冷静さと我慢、そして“反骨心”
レッドブルは、フェルスタッペンのために存在している。マシン開発も戦略も、すべては彼のために最適化されている。その中で角田が自分の存在価値を証明するには、“フェルスタッペンの陰”に甘んじるのではなく、“陰から光を奪う”くらいの覚悟が必要だ。
無論、結果がすべての世界。だが、角田には“ただ速い”だけではない魅力がある。気性の激しさ、無線での本音、時折見せるユーモア。そしてなにより、“失敗しても立ち上がる強さ”。
ファンとしてできること、それは“信じ続けること”
2025年のシーズンが進む中で、角田がどんな結果を残すかは分からない。2戦で評価を落とすこともあれば、1戦で英雄になることもある。それがF1の世界だ。
だが、我々ファンができることはただ一つ。“信じること”。
SNSで声を上げること、レースウィークに応援のメッセージを送ること、グッズを買うこと。どれも些細なことかもしれない。だが、それは角田裕毅にとって、大きな力となる。
終わりに——“希望”の名前が、角田裕毅であるように
壊れたF1コンパスは、時に正しく未来を示す。
リアム・ローソンのように、“才能”が評価されずに去っていく世界。だがその一方で、角田裕毅のように“しぶとく残り続けた者”が夢の続きを掴むこともある。
今この瞬間、彼のキャリアは危うい綱渡りだ。だがそれでも、“彼ならやってくれる”。そう信じられるだけの時間と努力を、我々は見てきたはずだ。
レッドブルF1の未来がどうなるかは分からない。 だが、その未来の中心に、角田裕毅がいてくれることを。
それこそが、我々日本のF1ファンが描く“希望の物語”なのである。
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