ダカールラリーへの挑戦?Toyota RAV-X
Toyota RAV-X Conceptが、米国ラスベガスで開催された自動車アフターマーケットショー「SEMA」で華々しく登場しました。トヨタの人気SUV「RAV4」に基づいて開発されたこのコンセプトカーは、ダカールラリーを意識した設計が特徴です。トヨタのサービス・パーツ・アクセサリー開発チーム(SPAD)が設計を担当し、オフロードでのパフォーマンスを向上させるためにサスペンションとボディが大幅に改造されています。
目を引く外観とタフな仕様
RAV-Xは2024年モデルのRAV4プラグインハイブリッド(PHEV)をベースにしており、地上高が5cm高く、トラック幅も16cm広がり、オフロード走行に特化した見た目と性能が一体となっています。これにより、通常のRAV4では想像もできないような地形でも難なく走破できるでしょう。
さらに、RAV-Xはフロントとリアにスキッドプレートを装備しており、ロッカーパネルも高くすることで障害物への対応力が強化されています。特に、前後のバンパーは、2023年にダカールラリーで優勝を果たしたGR DKR Hiluxのデザインを取り入れ、冷却ダクトや高輝度LEDライトを備えたタフなルックスが特徴です。また、赤いトーホックやワイドなフェンダー、フードの通気口といったディテールも、ラリー仕様らしさを醸し出しています。
ハイパフォーマンスサスペンションと独自のダンパー
SPADチームはサスペンションに力を注ぎ、2インチ(約5cm)のリフトアップと6.3インチ(約16cm)のトラック幅拡張を実現しています。Fox製のカスタム2.5インチ内部バイパスダンパーを前後に装備し、速度に応じて調整可能なデュアルスピードコンプレッション機能を備えています。また、前部には外部リザーバー、後部にはピギーバックスタイルのリザーバーを配置し、最適な油温を保つことで高性能を維持しています。
さらに、前輪には鍛造アルミ製のロアコントロールアーム、後輪には鍛造アルミ製のアッパーサポートが採用されています。これにより、RAV-Xは厳しいオフロード走行に耐えうる耐久性と柔軟性を兼ね備えた一台となりました。
高性能なパワートレインとさらなる出力
RAV-Xのパワートレインは、通常のRAV4プラグインハイブリッドと同じく2.5リットル直列4気筒エンジンに3基の電気モーターが組み合わさり、302馬力を誇ります。さらに、ラリー仕様を意識したラムエアインテークが追加され、標準のRAV4を上回るパワーが期待されます。
エンジンルームはスキッドプレートで守られており、厳しい環境でもパワートレインがダメージを受けにくいよう設計されています。このあたりも、ダカールラリーを意識した堅実な設計と言えるでしょう。
コンセプトならではの外観とホイール
RAV-Xの外観はダカールラリー仕様を意識し、フロントとリアバンパーの再設計が施され、ダクトやLEDライト、赤いトーホックが装備されています。また、赤いマッドフラップや幅広いフェンダー、リアスポイラーが追加され、車全体がアグレッシブなスタイルに仕上がっています。タイヤも17インチの鍛造アルミホイールに265/65R-17サイズのオフロードタイヤが装着され、前輪に白と赤、後輪に白と黒のアクセントが加えられています。
まとめ:市販化の可能性と未来への期待
このRAV-Xコンセプトが市販される可能性は高くありませんが、トヨタのエンジニアが示したように、RAV4のオフロード性能はここまで進化できるのかと驚かされます。特に、ダカールラリーをイメージさせるそのデザインや堅牢な構造は、オフロードファンにとって非常に魅力的でしょう。
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