日産、大ピンチ！利益急落と在庫過多で直面する試練

日産、大ピンチ！利益急落と在庫過多で直面する試練

日産自動車は現在、非常に厳しい状況に直面しています。2024年第2四半期の決算では、営業利益が前年同期比で驚異の99％減となり、販売台数も低迷しています。特に、日産が依存しているアメリカと中国市場での販売不振が大きな要因となっています。

米国市場での問題

アメリカでは、ハイブリッド車や電気自動車が人気を集めている一方で、日産はこれらの分野で出遅れており、2023年モデルの在庫がディーラーで滞留しています。その結果、米国ディーラーの利益は前年同期比で70％も減少し、深刻な打撃を受けています。CEOの内田誠氏は、在庫処理を最優先とし、販売奨励金を増やして在庫を削減しようとしていますが、思うような成果は上がっていないようです。

特に、日産の主力EVである「アリア」は、日本製であるため、アメリカ政府の税額控除の対象外となり、その販売促進が難航しています。リース契約で一部の税制優遇を活用し、月額199ドルというお得なリースプランを提供しているものの、それでも在庫が減少しないという現実があります。

中国市場での苦境

一方、中国市場では電気自動車（EV）の競争が激化しており、現地メーカーが次々と最新技術を搭載した魅力的なEVを投入しています。この影響で、日産の中国での販売は24％減少。さらには、工場の閉鎖や生産能力の削減も行われており、長期的な成長戦略が見えにくい状況です。

将来の展望

日産は今後、2028年までに米国で7つの新しいハイブリッド車とEVを投入すると発表していますが、競争が激しい市場でそれまで待つ顧客がどれほどいるかは疑問です。さらに、アメリカと中国の市場での不振が続く限り、2024年11月に発表される次の決算も期待できない可能性があります。

終わりに

日産は、現在の危機的状況を打破し、新たなEVやハイブリッド車を早急に市場に投入することが求められています。特に、人気の高いローグやアルティマなどのフリート販売に依存するのではなく、イノベーションと顧客ニーズに応える新モデルが、日産の再建の鍵となるでしょう。